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製作記

長野電鉄 2000系D編成(現行)
実車について
 長野県の県庁所在地である長野から志賀高原の麓、湯田中へ路線を伸ばす長野電鉄。終戦から10年経ち、志賀高原への観光需要が高まった事により志賀高原、湯田中・渋温泉への観光輸送を主眼に置き、昭和32年に製造が開始された特急車である。車体は名鉄5000系に酷似し、当時の流行である大きな湘南窓が採用された。編成はモハ2両で中間サハを挟んだ3両編成であり、閑散時に2両編成で運転できるようになっていた。しかし、2両編成で運転が行われる事はなかったし、後の冷房化によりサハに冷房用SIVが搭載されたことで事実上2両編成で運転する事はできなくなってしまった。
 最終的にA・B・C・Dの4編成が登場した2000系ではあるが、小田急電鉄より譲渡された10000系ロマンスカー「HiSE」の導入により、B・C編成が2007年現在、すでに廃車されている。また、A編成は2007年2月から登場時のマルーン塗装に、D編成は同年8月から旧色である通称「りんご色」、赤・クリームのツートンカラーになっている。
 
コメント
 製作したのは上に書いてあるとおりD編成。編成は長野よりからモハ2008-サハ2054-モハ2007で、モハ2008にのみ誘導無線アンテナが搭載されています。2007年8月25日から運転されているりんご塗装をまとった姿にしてみました。旧色にもかかわらず、ふるい設備が取り払われ、さらに前面窓左下には「ワンマン」表記が。スノープラウ等も取り外されましたね。元・営団3000系の3500/3600系や元・東急8500系の8500系と並べられるようにしてみました。あ、T社から出てる1000系「ゆけむり」と並べるともっといいでしょうか。
 製作記でも紹介しますが、今回は内装に手を入れてみました。運転席(機器も含め)の再現、特徴的な座席の再現、乗務員室仕切りの設置です。あとは、行き先表示機の窓内側への設置でしょうか。使用したBトレインのステッカーは窓に貼るよう指示されていますが、プラ板に貼ってから窓ガラスの内側に設置することで本物らしさを追求できたかと思います。
あ、今気づきましたが、ワンマン用のミラーが設置し忘れてますね。あとで作らなきゃ…
今回の特選素材はGMの名鉄5500系キットとBトレインの長野電鉄2000系の前面パーツ。

まずは名鉄5500系の側面下部の裾を切り落とし、不要なサボ受けのモールドを削り落とします。
名鉄5500系のドア間の窓は4枚なのですが、長電2000系の中間車は5枚なので切り継ぎ加工を行います。
パンタ周りはモールドを全部削り落とします。
その上でランボードの足をエバーグリーンのプラ棒で新製。
削り取った雨どいもt0.3mmの真鍮線で復活させます。

ちなみに屋根の中心部分が白くなってますが、これは屋根板を折り曲げた跡。名鉄5500系仕様のままだと屋根のRが足りないのでドライヤーで温めつつ曲げてRを稼ぎました。
雨どい復活作業中。
マスキングテープで仮止めした後、爪楊枝で瞬間接着剤を点付けしていきます。
乾いて固着したらヤスリを使ってはみ出した接着剤を削っていく感じです。
前面ガラスをマスキングゾルでマスキングした後、サーフェイサーを吹いて全体をヤスリがけ。
その後パンタ周りの配管パイピング、誘導アンテナの足の設置を行いました。

左下にある正方形と長方形の部品が自作した誘導アンテナ。
幅0.6mm、厚さ0.2mmの真鍮帯板を加工して半田で固定しました。
さらに乗務員扉脇にある屋根へ上るためのステップを再生します。
本来なら形状の似た金属パーツを使用したかったのですが、どの店にも在庫がなかったため、薄くスライスしたプラ棒を貼り付けました。

雰囲気はぽくなったので十分です。
車体側の加工はこれでほぼ完了ですので塗装を行いました。
赤色は京急レッドやら赤2号、赤11号を調色したもの、クリームは小田急アイボリーとクリーム色4号を調色したものです。
最近でた某M社の同編成のクリーム色はちょっと黄色味がかりすぎている気がしますね。

クーラーは小田急のものです。ゴツさ的には東急9000系用も似てないことないとは思うのですが…
この時点でTOMYTECの「鉄道コレクション」から長電2000系の非冷房仕様が出されることがわかっていたため、何か変化を求めたくなり。

というわけで行き着いた先が運転台の再現。
真鍮線とエバーグリーンのプラ棒だけで成型していきます。
エバグリのプラの加工のしやすさはかなり重宝しますね。
で、塗装した結果が←の写真。

行き先表示幕を「特急 長野」に設定したので長野方運転台には運転士を乗せました。

良く見るとこの運転台、ちゃんと作り分けてあるんです。
運転士のいる長野方はマスコンを2ノッチに入れ、ブレーキハンドルも装着済み。湯田中方はマスコンはオフにしてあり、ブレーキハンドルが無い状態を再現しています。
さらにワンマン用ドアスイッチやマイクなどなど…etc

客室の座席はTOMIXのキハ183からの廃車発生品を利用。
集団お見合い型の座席配置を再現できてもはや室内照明が欲しくなるくらいです。
中間車はモーターがあるため省略。

以上、長野電鉄2000系D編成(2007ver.)の製作記でした。
製作途中で鉄道コレクションから非冷房仕様で発売されたため良い刺激になったのですが、2008年夏に今度は冷房車が発売されてしまいました。さらにマイクロエースからA・D編成の現行仕様(塗装塗り替え後)が発売されてしまいました。
製作したタイミングが悪かったのか、それとも何かの陰謀なのか。おかげ様で我が家には非冷房車が3本、冷房車が4本という状況になりました。あとは非冷房のD編成さえ作れば完璧です。
さて、今度は特急車の脇を固める一般車両を作っていかなければなりませんね。
08/07/30