実車について
長野県の県庁所在地である長野から志賀高原の麓、湯田中へ路線を伸ばす長野電鉄。終戦から10年経ち、志賀高原への観光需要が高まった事により志賀高原、湯田中・渋温泉への観光輸送を主眼に置き、昭和32年に製造が開始された特急車である。車体は名鉄5000系に酷似し、当時の流行である大きな湘南窓が採用された。編成はモハ2両で中間サハを挟んだ3両編成であり、閑散時に2両編成で運転できるようになっていた。しかし、2両編成で運転が行われる事はなかったし、後の冷房化によりサハに冷房用SIVが搭載されたことで事実上2両編成で運転する事はできなくなってしまった。
最終的にA・B・C・Dの4編成が登場した2000系ではあるが、小田急電鉄より譲渡された10000系ロマンスカー「HiSE」の導入により、B・C編成が2007年現在、すでに廃車されている。また、A編成は2007年2月から登場時のマルーン塗装に、D編成は同年8月から旧色である通称「りんご色」、赤・クリームのツートンカラーになっている。 |