実車
昭和38年に信越本線横川〜軽井沢間がアプト式から粘着運転方式に変更されたさい、この区間を通る列車の補機として投入されたのがEF63である。66.7‰という急勾配に臨むため様々な新機能が搭載された。空転滑走検知装置も新方式のものが取り付けられ、空転検知とともに、自動的に砂撒きを行った。また、保安装置も何重にも装備され、OSRという速度超過の検知装置、停電時のための4群に分かれたバッテリー、動輪間に設けられた電磁吸着ブレーキなど、JRで最急勾配の峠を上り下りする車両に必要不可欠な装置が装備されたため、運転整備重量が108tとなり、国鉄で最も重い電気機関車となった。軸重が18tに及ぶのも横軽専用機だったからなしえたものである。また、EF63は電車とも協調運転を行うため第二エンド(軽井沢方)に双頭連結器が装備され、多数のジャンパ栓が用意されていたのものも特徴である。 |